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【ドラマ・企業攻防】「空飛ぶホテル」A380導入の賭け 決断迫る全日空 (3/3ページ)
だが、世界でのA380の好調な受注はそんな駆け引きに加え、「再び起きるかもしれないB787納入遅れのリスクを分散させるため」(業界関係者)との保険をかけるような動きや、「ボーイングに愛想をつかしてエアバスに乗り換える地殻変動だ」(同)との指摘もある。それは、B787の納入遅延が一時的でなく、今後も恒常的な問題になるとの見方がじわりと広がってきたためだ。
日航も追随?
2007年の世界の航空機受注数は、ボーイング約1400機対エアバス約1300機でほぼ拮抗(きっこう)している。だが、日本では歴史的に、全日空、日航ともボーイング一辺倒だ。エアバスはボーイングの厚い壁に何度も跳ね返され、日本でのシェアはわずか4〜5%に過ぎない。
ボーイング“独占”の背景には1980年代以降、対米貿易摩擦解消のため、政府が日本の航空会社にボーイングの航空機を重点的に購入するよう要請してきたからとされる。ボーイングが、歴代米政権と太いパイプを保ってきたのも有名な話だ。
だが、B787の納入延期というボーイング自ら招いた失策は、エアバスにとってボーイングの“金城湯池”である日本攻略のまたとない機会となる。
実際、「エアバスの本当のターゲットは日航」との指摘もある。その理由は「日航の新機軸の経営戦略は、いつも全日空の後追い。全日空がA380を購入して成功すれば、日航も続くはず」(周辺業界関係者)というわけだ。
約20年間、日本の空を支配してきたボーイングの王国に挑むエアバス。全日空の戦略転換は、実現すれば象徴的な出来事となる。サブプライムローン問題の波及で動揺が収まらない世界経済。燃料費の高騰も今後どうなるか予断を許さない。乱気流のような不透明な時代に、全日空が下す大胆な決断は吉と出るのか、凶と出るのか。業界は固唾をのんで見守っている。








