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【話の肖像画】本日、貸出中(4)日下孝明さん
□TSUTAYA HOLDINGS社長
■ダサいものは負ける
−−昭和61年に、ビデオソフトレンタル店のフランチャイズ(FC)本部であるCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)に入社して順調でしたか
日下 当時のビデオソフトの仕入れ値は1本1万円ぐらいしました。レンタル料が400円なので25人に貸さなければ元が取れません。ソフトを少なく仕入れてレンタルの回転数を上げればいいのですが、お客さんにとっては「貸し出し中」ばかりでは不便ですよね。だから僕はこのビジネスは広がらないと思っていた(苦笑)。ところが、この問題を解消する会社がアメリカにあったのです。
−−PPTシステムの最大手「レントラック」ですね
≪PPTシステムは、映像ソフトメーカーがレンタル店にDVDなどのソフトを貸与。そのレンタル実績に応じて収益分配される出来高払い制度≫
日下 平成元年にCCCとジョイントで「レントラックジャパン」を設立しました。ただ、日本のメーカーにシステムを説明しても「面白いけどできません」。当初は業界の流通システムのせいで、まるっきり駄目でしたね。メーカーは作品を早期に売り切ることで、またレンタル店は投資確実な作品に重点を置いた仕入れでリスクを回避していました。でもわれわれは、「見たいビデオがなかなか借りられない」というユーザーの不満を、どうしても解消したかったのです。
≪その後、CCCは平成18年にFC事業部門を分社化し、株式会社TSUTAYAを設立。翌年、同社社長、レントラックジャパン会長に就任した≫
−−移ろいやすい顧客の反応や動向をどうやってつかんでいるのですか
日下 調査もありますが、自分の肌で感じることが大切ですね。僕も店舗に本を買いに行ったりして“雰囲気”を感じています。特に「(僕が)不便だなあ」と思ったことが大事。例えば携帯電話を使って精算できたりポイントがついたりといったサービスは、まだ導入していないのですが、時代的に遅れていると感じています。「遅れている」イコール「ダサい」。ダサいものは負けるんです。
−−なるほど
日下 僕の子供もTSUTAYAの愛用者で、帰ってくると“こうだった、ああだった”と不満ばかり(笑い)。“優秀な調査員”ですよ。(伊藤徳裕)
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【プロフィル】日下孝明
くさか・たかあき 昭和28年、神戸市生まれ。甲南大卒。今年6月「TSUTAYA HOLDINGS」社長に就任。

