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【ドラマ・企業攻防】サントリーVSサッポロ 勝負の分かれ目はどこに? (1/3ページ)

2008.7.13 14:05
このニュースのトピックスドラマ・企業攻防
サントリー本社ビル。ビール事業発足から45年で、初の業界第3位のビール出荷量となった=7月10日午前、大阪市北区サントリー本社ビル。ビール事業発足から45年で、初の業界第3位のビール出荷量となった=7月10日午前、大阪市北区

 大手4社の寡占状態で、滅多に順位が変動しないビール業界。過去にアサヒビールがキリンビールから首位を奪う歴史的な逆転劇が話題になり、今も2強のデッドヒートが続く。だが、今年はもうひとつの争いも熾烈を究めた。

 「うちも値上げしなければよかったんだ」。サッポロビール関係者は悔し紛れにつぶやいた。

 オリオンビールを含むビール5社が10日発表した平成20年上半期(1〜6月)のビール類出荷数量で、サントリーの市場シェアは13%となり、サッポロビールに0・9ポイントの差をつけて3位に躍り出た。

 サントリーにとっては半期とはいえ、昭和38年のビール事業参入以来、初めて万年4位から脱却する快挙。一方のサッポロは屈辱の“最下位”(オリオンを除く)という現実を前に、「業界の秩序を乱す“安売り”にやられた」との思いは抑えきれない。それほどサントリーの価格攻勢は激しかった。だが、今回の逆転劇は、単純な価格競争の結果だけではない。両社の勝負の分かれ目は、もっと深いところにあった。

黒字化はお預け?

 「サッポロさんも手をこまねいてはいない。これからが勝負。通年3位の獲得まで気が抜けない」。

 サントリーがもろ手を挙げて喜べない理由は僅差だからではない。

 キリン、アサヒ、サッポロは2〜4月に相次いで、原料の麦や輸送費の高騰を理由にビール類の価格を一斉に引き上げた。サントリーも4月に業務用は値上げしたが、一般向け缶商品は9月まで値上げを先延ばしした。サントリーの出荷数量を伸ばした最大の要因だが、本当の悲願である「黒字化」とは矛盾する。手放しで喜べないはずだ。

 サントリー創業者鳥井信治郎の孫で、「中興の祖」の2代目佐治敬三の息子である佐治信忠社長は、社員にこう説き続けた。「うちのブランドを育てろ」。

 ビール事業参入から45年も赤字を出し続けられたのは、サントリーが未上場会社で、オーナー経営が盤石だからだ。総合飲料メーカーに転身し、清涼飲料や健康食品での成長も、赤字の補てんを可能にした。

 その赤字事業の汚名も好調な販売量の伸びで、年内返上の可能性が出てきた。ただそれも、9月に予定されている缶商品値上げで売り上げを落とさなければ、の話。下半期にサッポロに逆転されれば、黒字はおろか、「安売りによる瞬間風速の3位」と言われかねない。

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サントリー本社ビル。ビール事業発足から45年で、初の業界第3位のビール出荷量となった=7月10日午前、大阪市北区
サッポロビール本社。ビール出荷量業界第3位の座をサントリーに譲ってしまった=東京都渋谷区恵比寿
ビアフェス2008」で乾杯する(左から)オリオンビールの仲村文弘社長、キリンビールの三宅占二社長、サントリーの佐治信忠社長、アサヒビールの荻田伍社長、サッポロビールの福永勝社長=5月30日午前、東京・六本木ヒルズ
ビアフェス2008の開幕式に参加した全国各地からの女性PR大使ら=30日、東京・六本木の六本木ヒルズ
ビアフェス2008の開幕式に参加した全国各地からの女性PR大使ら=30日、東京・六本木の六本木ヒルズ

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