ニュース: 経済・IT RSS feed
【ドラマ・企業攻防】経営の“乱気流”抜け出したJAL (1/4ページ)
相次ぐ運航トラブルや果てしない派閥抗争で経営がダッチロール(操縦不能)に陥り、不安を抱いた顧客をライバルに奪われた日本航空。株式市場から「ついにJALも米航空会社と同様にチャプター・イレブン(米破産法11条)適用か」とみられた同社の経営も、今や乱気流を抜け、上昇気流に乗ったかのようだ。
6月25日、東京都千代田区の日本武道館を借り切って開かれたJALの株主総会。議長の西松遙社長の淡々とした議事が進行し、集まった報道陣が拍子抜けする平穏な雰囲気で幕を閉じた。1年前の荒れた総会を知るものには、およそ考えられないことだった。
だまし討ち
株主は怒っていた。平成19年6月26日、都内のホテルで開かれた株主総会だ。
「おい、おそまつ!。経営責任を取って辞めろ」「私は西松でございます」。社長のジョークにだれも笑わず、会場は険悪な雰囲気でヤジが飛び交う「修羅場」と化していた。「誠に申し訳なく思っております」。2時間半にわたる総会中、西松社長はただ頭を下げ続けた。
株主の怒りはもっともといえた。なぜなら、この前年に開かれた18年6月末の株主総会が終わったわずか2日後、JALは「だまし討ち」のように2000億円もの大型公募増資を電撃的に発表したのだ。
発行株式数の大幅増が嫌気されて株価は急落、多くの株主が損害を被った。それよりも、経営の重要事項を直前の株主総会でだんまりを決め込むという姑息な姿勢に、東京・兜町では「日本航空ともあろう大企業が、考えられない」と批判が渦巻いた。ほぼ1年間、JALの株主はこの屈辱を胸に納め、昨年の総会で怒りを爆発させたのだ。
「機材更新など今後の成長にとって不可欠な措置でした」。西松社長は抜き打ち増資の弁明に努めた。しかも、「公約」に掲げた19年3月期決算での最終黒字転換も果たせなかった。










