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【すごいぞ日本】ファイルI 円と球(5)強さの秘密は密閉力 (2/2ページ)
ワシマイヤー社が開発するまで、「まさか、そんな」と業界では相手にされなかったマグネシウム車輪はいまや、F1だけでなくインディ、ルマンなど世界の主要レースの栄冠を独占する勢いだ。
高岡市の工場には金型が積んであった。この金型で素材を挟み高性能プレス機にかけ圧縮する。写真を撮ろうとすると、谷川章副社長が「これだけはダメです」とあわてて飛んできた。金型の構造こそが密閉力を生み出す秘中の秘なのだ。
同社の製品はドイツの大手車輪メーカー、BBS社を通じ、世界に供給されている。レース用だけではない。ベントレー、アストンマーチン(英国)、ポルシェ(独)、レクサス、クラウン(トヨタ)などの名だたる高級車もワシマイヤー社の車輪を使っている。
日本BBS社の広報企画担当、山口弘美さんによると、F1で使われている車輪はワシマイヤー社製だけではない。だが、「スポンサー参画のかたちで無償納入するところが多いのですが、ウチはフェラーリでもどこでも、すべてお金を頂いています」という。
ただで使えるというオファーがあっても、強豪チームはあえて高額の車輪を選ぶ。その事実こそが北陸の町工場の技術陣を支える最も大きな勲章なのだ。
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車輪という円の機能を追求する技術。この分野は自転車競技でも日本が際立っている。
「急いでホイール(車輪)セット30本を出荷してほしい」
堺市の自転車部品メーカー「シマノ」に緊急の国際電話がかかってきたのは3月上旬のことだ。フランスのロードレースチームからの発注だった。
ロードレースのプロチームは欧州を中心に世界で21チーム。うち7チームがシマノのホイールを採用している。
北京五輪でも多数の選手が新開発の同社ホイールを使い、いずれはその車輪が世界標準になる。電話を受けたアクションスポーツ事業部の倉本圭介係長(42)は、一段とそうした確信を強めた。(清水満、気仙英郎)

