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【主張】天皇陛下のご健康 公務軽減へ体制づくりを
天皇陛下に骨粗鬆(こつそしょう)症となる恐れが強いことがわかった。宮内庁によれば平成15年に手術を受けられた前立腺がんの再発を抑えるためのホルモン療法の副作用で、今後は運動療法が必要だという。
74歳になられた陛下の健康は国民等しく願うところであり、宮内庁はご公務を減らすための体制を一刻も早く整えるべきである。
昨年12月の誕生日のさい宮内庁が発表したところによると、それまでの1年間で陛下が国事行為として書類に署名、捺印(なついん)されたのは1051件にのぼった。公務で訪問された地方は10道府県、26市町村を数えた。昨年5月には欧州5カ国を歴訪されている。
また一般にはあまり知られていないが、陛下が執り行われる宮中祭祀(さいし)も数多い。正月の四方拝(しほうはい)をはじめ春季、秋季の皇霊祭、11月の新嘗(にいなめ)祭などだ。陛下はきわめて熱心にこうした祭祀をこなされているといい、中には深夜や早朝に行われるものもある。
70歳を超えられた陛下にとっては明らかに「激務」といえる。これが陛下の健康に影響を与えていることは間違いないだろう。さらに、骨粗鬆症になるのを防ぐにはテニスなど運動を本格的に取り入れる必要があるというが、こうした激務ではとてもその時間や余裕はできそうにもない。
宮内庁ではこのうち「公務」について、時間短縮や削減などの調整を行うとしている。しかし責任感の強い陛下に納得していただくためには、他の皇族方の協力を得て、公務の中身によっては代行していただけるようなシステムを考えなければならない。
むろん、例えば災害の被災地などへのご慰問で、天皇、皇后両陛下にお声をかけていただければ、これに勝る励ましはない。多くの国民も、直接陛下に接したいという気持ちが強いかもしれない。しかし、何よりも陛下の健康を第一に判断してほしい。
また宮内庁の羽毛田信吾長官が記者会見で皇太子さまの長女、愛子さまの皇居への参内回数が少ないことを指摘し「両陛下も心配されていると思う」と語ったことが波紋を広げた。
公務の分担ということになれば、陛下と皇族方との意思疎通はこれまで以上に重要となる。宮内庁としても心すべきことだろう。