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【週末読む、観る】(2)『東京』『野村再生工場』ほか (1/4ページ)

2008.9.7 09:46
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【話題の本】野村克也著『野村再生工場』(角川Oneテーマ21・740円)

 選手の再生手腕で知られるプロ野球・楽天の野村克也監督。意外にも「野村再生工場」というそのものズバリのタイトルは刊行されていなかったという。

 副題は「叱(しか)り方、褒め方、教え方」。部下の指導法に悩む上司を狙ったビジネス書だが、年代や性別を問わず好評で、8月10日の発売から1カ月足らずで3刷12万部を発行した。

 「人は叱ってこそ育つ」が持論の著者だが、ただ厳格のすすめを説くわけではない。例えば「絶対に結果論で叱ってはいけない」という。結果よりプロセスを重視することこそが、次につながるからだ。また、みずから考えなくなるから「なるべく教えるな」とも。有名選手のエピソードを交えたノウハウはどれも実践的だ。

 「成果主義の浸透もあり、ビジネス現場では部下を叱れないという悩みを持つ上司も増える中、叱ると褒めるが依然徹底されているのが野球界。昔の日本人が持っていた当たり前の仕事観が、今の時代に再び共感を呼んでいる」と、角川Oneテーマ21編集長の永井草二さんは分析する。

 また、成長を妨げる「満足→妥協→自己限定」という悪循環を指摘するくだりは、若手会社員にとっても格好の戒めになるし、楽天監督就任の舞台裏は野球ファンには興味深い話題のはずだ。「年代や立場に応じて、さまざまな読み方ができる」(永井さん)のも人気の理由だろう。

 北京五輪での星野ジャパン惨敗は記憶に新しい。第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の監督候補を聞いたネット上のあるアンケートでは、野村監督が1番人気だったとか。野村野球で世界連覇を…なんて期待が膨らめば、さらに人気に火がつきそうだ。(海老沢類)

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