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【週末読む、観る】(1)『「中国の戦争」に日本は絶対巻き込まれる』ほか (2/4ページ)
本書には、軍事の歴史を通じて中国政治を理解し、さらにその国家戦略を展望するという著者の一貫した問題意識が十分に発揮されている。「歴史の教訓に学べ」「歴史を鑑とせよ」とは中国共産党の常套(じょうとう)句だが、著者はそれをきっちり忠実に守ったようだ。
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ひらまつ・しげお 昭和11年生まれ。国際政治学者。
【書評】『一ノ矢土俵に賭けた人生』ヒヤ小林著(ダイヤモンド社・1470円)
モンゴル勢が席巻している国技・大相撲だが、モンゴルの前はハワイ勢。その前は大学相撲出身者だった。大学出といったって日大や東農大、近畿大など私学ばかり。そんななか、国立の琉球大、しかも理学部卒で大相撲界に入った異色の力士が一ノ矢である。若松部屋入門だが、統廃合で今は朝青龍のいる高砂部屋。身長166センチ、体重80キロの小兵。頭にシリコンを埋めて新弟子検査に合格し最高位は三段目6枚目。栄光といえば序二段で2回優勝したことくらいか。
40歳を過ぎても引退はせず、相撲の神髄追求にその情熱を傾け、46歳の昨年、11月場所限りで引退した。朝青龍入門の際には初歩から教え込んだといい、いまでも横綱は一ノ矢をさん付けで呼ぶそうだ。相撲一筋の素顔が興味深い。
【書評】『世界文学必勝法』清水義範著(筑摩書房・1575円)
題名や作者は知られているのに、ほとんどの人が読んでいない…名作とはそんな運命にあるのかもしれない。あらすじ本が人気を集めるゆえんだろう。
本書は、古代メソポタミアの『ギルガメシュ叙事詩』から、ガルシア・マルケス『百年の孤独』といった20世紀文学まで、著者が選んだ世界文学の名作50編を解説する入門書。あらすじ説明はもちろん、軽妙な語り口で「何の魅力もない男をここまでうまく書くと魅力的」(フローベル『ボヴァリー夫人』)といった具合に作品の意外な読みどころを教えてくれる。四面楚歌(そか)や虞美人草(ぐびじんそう)といった言葉の由来(司馬遷『史記』)など作品にまつわる豆知識も豊富。物語を読む前に先入観を持ちすぎるのも考えものだが、名作文学への親近感がわく一冊だ。
【書評】『この写真がすごい2008』大竹昭子編著(朝日出版社・1995円)
撮影者はプロ、アマチュア問わず、3歳の幼児から90歳の老人まで。編著者が過去1年間に目にして「すごい」と感じた100の写真を紹介している。今回を初年度版とし、年ごとに発行する予定という。編著者ひとりの主観も入るが、続けるうちに「時代性」が見えてくるかもしれない。
大竹は「アートの文脈で見るだけでなく、写真が本来もっている『無名性』の強みを受け止めたい」という。誰もが簡単にデジカメや携帯電話で撮影できる時代、撮られた写真の多くは泡沫(ほうまつ)のように忘れられてしまう。しかし、写真は確かに現実の一片を切り取っている。有名な写真家だから、アートだからではなく、先入観なく写真1点1点を鑑賞すると、さまざまなことが発見できるだろう。