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旧無線局を対話空間に 根室・落石岬
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北海道・根室半島の落石(おちいし)岬。国の特別天然記念物、サカイツツジが自生する草原の中に旧落石無線送信局跡はある。創設されたのは、ちょうど1世紀前の明治41年。昭和14年には太平洋無着陸飛行中のリンドバーグ機を無線により誘導、偉業を陰で支えるなど、さまざまな歴史的出来事に立ち会ってきた。
30年代に閉鎖され、廃屋となっていたが、根室出身の版画家で武蔵野美大教授、池田良二氏が個人スタジオとして使い、少しずつ改修。このほど、池田氏を慕う銅版画家、井出創太郎氏と高浜利也氏(ともに昭和41年生まれ)がユニットを組み、使用済み銅板を利用して建物内部に「茶室」を作ることを決めた。2年後の完成を目指す。
「地域の人々の交流を深める『対話の空間』を作りたい。かつて無線局として人と人をつないできた『場』ですから」と高浜氏。2人は過去にも、特定の場所が積み重ねてきた記憶をすくい取るインスタレーションを、全国で展開してきた。今回も、既に地域住民対象にワークショップを開き、今後の茶室建設には、美大の学生たちも参加する予定という。
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「落石計画」のコンセプトを紹介する井出氏と高浜氏の2人展が東京・日本橋高島屋6階美術画廊Xで開かれている。16日まで。(黒澤綾子)

