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【ようこそ!花緑の落語入門】(9) 小道具は「技」は想像力次第 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:伝統芸能
【ようこそ!花緑の落語入門】落語家の柳家花緑さん。東京都出身。祖父・五代目柳家小さんに入門。1994年、戦後最年少の22歳で真打に昇進。子供向け落語や、「六人の会」の活動で落語の普及にも力をいれている(栗橋悦隆撮影)他には昔のたばこ「キセル」で一服する、なんていうのもよく落語に出てきます。扇子がキセルで、手拭いがたばこの葉が入っている入れ物です。この仕事はちょっと難しい。閉じた扇子の柄の部分を吸い口にしてプカ〜リプカリと吸うんですが、簡単そうに見えて、これがそうではない。美味(うま)そうに吸ってみせるのは熟練の技が必要なのか、私の祖父の五代目柳家小さんは、これが得意でした。「長短」「笠碁(かさご)」なんかで吸ってるたばこは美味(おい)しそうでした。吸った後の火玉をポンッとはたく仕草も印象的でした。
そして、もう一つ、祖父の得意技はやはり「時そば」などで見られる、おそばを食べる仕草です。手拭いは使いません。扇子を箸(はし)に見立てて、片手で丼(どんぶり)を持つ仕草をします。そして、その“扇子の箸”を使ってあったかいそばをズズーと食べるその音、その形。もう絶品でした。お客さまはこれを聞くと、寄席の後、そば屋に行く人が多かった。
でも仕草の上手い下手は、扇子や手拭いの使い方の問題ではなく、想像力の問題だと思います。最終的には、扇子がなくても指を箸にして食べても、お客さまにはちゃんと伝わるようでなくてはいけない。ああ、そんな芸人に私も早くなりたい! (落語家 柳家花緑/SANKEI EXPRESS)
