ニュース: 文化 RSS feed
弥生後期の盾に緑色顔料 東アジア最古の使用例 鳥取・青谷上寺地遺跡
このニュースのトピックス:歴史・考古学
鳥取市の青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡で出土した弥生時代後期(1〜3世紀)の木製盾の表面から緑色顔料の「緑土」が確認され、鳥取県埋蔵文化財センターが3日、発表した。東アジアでは最古の使用例で、今回の確認により東アジアの顔料の起源は200〜300年さかのぼることになるという。
緑土が確認されたのは、平成10年に出土したモミ製の盾2枚。長さ88・1センチ、幅8・5センチの盾には全面に緑土が、長さ40センチ、幅10・4センチの盾の表には朱とベンガラの赤の上に一部重ねて緑土が塗られていた。
緑土は鉄分やマグネシウムを含んだ緑色鉱物で、東アジアでは5世紀初頭の高句麗・徳興里(とっこり)古墳が最古の使用例とされてきた。弥生時代の顔料はこれまで朱の赤と漆の黒の2色が知られていたが、新たに緑が加わったことになる。
同遺跡整備活用基本計画検討委員会のメンバーで、奈良文化財研究所考古第3研究室の深澤芳樹室長は「弥生時代には青緑系統の装身具が最上位のものとして選ばれた。色が序列化を示すとすれば、緑土を塗った盾はランクの高い人物が使った可能性がある」と話している。
◇
【青谷上寺地遺跡】鳥取市青谷町にある弥生時代中期−後期の集落跡。脳組織が残った頭蓋(ずがい)骨や、殺傷痕のある大量の人骨が見つかった。祭祀(さいし)に使ったとみられるクジラの骨で作った剣や木製琴、農具、食器など多種多様な遺物が出土、「地下の弥生博物館」とも呼ばれる。建築関係では、ほぼ完全な形の大小2枚の格子窓などが残っていた。

