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【断 青沼陽一郎】北京五輪後の「食」政策は

2008.8.8 03:26
このニュースのトピックスコラム・断

 総務省による6月の全国消費者物価指数は、前年同月比1・9%の上昇となった。これは、消費税率の上がった時期を除くと、平成4年12月の2・0%上昇以来、15年半ぶりの高水準。背景には、石油製品と食料品の2つの立て続けの高騰がある。上昇幅が2%後半から3%前半となれば、バブルの最盛期と匹敵することになる。

 バブル経済が崩壊し、日本にデフレが押し寄せて、商社や食品加工メーカーは、低価格商品の提供にしのぎを削ってきた。例えば、ファミリーレストランでは1000円でデザートが付かないようでは、客足が遠のくようになった。

 そこへ台頭したのが中国だった。原料価格、人件費などのコストが安い現地生産で、低価格を実現する。レストランのメニューから弁当の総菜まで、加工食品を冷凍で日本へ送り込む。その典型が、今年1月に毒物が検出された冷凍ギョーザだったが、いわば、企業側のコスト削減努力で、15年間、価格上昇を抑え込んできた。

 その中国も経済競争力を持つようになった。世界各地の食料調達の現場で日本の「買い負け」が起こり、原油価格の高騰で生産、輸送コストも上乗せしなければならなくなっている。

 そして北京五輪。バブル成長を遂げてきた開催国は、五輪後にデフレに転換する傾向がある。そのとき、中国はどんな経済政策をとるか。内需拡大ならば、世界的な食料の買いあさりが起きるだろう。あるいは人民元の切り上げならば、日本の食品価格の高騰は不可避。どちらにしろ、日本にとっては脅威である。(ジャーナリスト)

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