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【すごいぞ日本】近未来職人(4)CGに生命を吹き込む (1/2ページ)
□CGに生命を吹き込む
光を当てる。影を作る。その濃淡によって、架空のキャラクターが実在する生き物のように動き始める。映画製作にはいまや不可欠となった特殊撮影技術の分野で、ニュージーランドの特撮工房、ウェタ・デジタルは世界トップの技術力を競っている。そのウェタのテクニカル・ディレクターを務める多田学(ただがく)さんは照明効果(ライティング)の専門家だ。
すさまじいばかりのコンピューターグラフィックス(CG)技術を駆使したリメーク版の「キング・コング」(2005年)をはじめ、今年2月公開の「ウォーター・ホース」など、多田さんは数多くの映画のCG製作に携わってきた。
■本物に見せる
ひと言で説明すると、CGで作った場面はアニメのような世界である。それをリアルに見せる技術。たとえばキング・コングなら、ニューヨークの摩天楼を本当にのし歩いているような迫真力を生み出しふとよぎる悲しみまで表現してみせるのが、影や濃淡を付けるライティングなのだ。
多田さんは学生時代、千葉大学デザイン工学科で工業デザインを学んだ。CGに特別の興味があったわけではないが、ひとつの映画が人生を変えることになった。マイケル・クライトンの同名小説をスティーブン・スピルバーグ監督が映画化した「ジュラシック・パーク」(1993年)である。
「本物のような恐竜が大画面で大暴れする。その映像に圧倒されました。ちょうど性能の良いコンピューターが巷(ちまた)に出回り始めたころでもあり、こういうコンピューターを使えば、もっとすごい映像が作れるのではないかと思いましたよ」
大学に在籍したまま、産学協同のクリエーター養成スクール、デジタル・ハリウッドで本格的にCGの基礎を学び、97年の大学卒業とともに渡米。ロサンゼルスで視覚効果の制作会社、デジタル・ドメインに勤務した後、2003年にウェタ・デジタルに転職している。
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