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【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(67)作文ににじむ更生プロセス (1/2ページ)
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少年院へ動向視察に行くのは、教育の成果を確かめるためである。効果が上がっていること自体は、本人と会った瞬間に分かる。半年以上前の審判のときと比べて、本人の態度・物腰・顔付き・物の言いようなど全体がまろやかになっているのだ。非行少年風ではなく、ごく普通のまじめな学生・社会人風に見える。
そして、審判で「改善」が必要だと指摘した諸問題(共感性や忍耐力の欠如など)の現在の状況を尋ねるわけだが、具体的なエピソードを交えて笑顔ではきはきと話してくれる。これがなかなか面白くて聞き飽きない。われわれも、何か年間目標を持って生活しないと進歩がなくてもったいないなと思わされたものである。
話の最後には、少年院を出た後家裁の近くに来たら、少年裁判官室を訪ねてくれるように頼む。実際に来てくれたのは2人だけだった。誰も余り寄ってくれないと嘆くと、「皆家裁(隣に少年鑑別所がある)には近寄りたくない気持ちなので仕方がないですよ。でも皆家裁の裁判官の視線を強く意識しながら暮らしています」とのことだった。
さて、本人との面談だけでも本人の改善状況は分かったものの、そのプロセスも知りたい。プロセスが分かると、審判で少年院へ送るかどうか迷う事案の参考になるかもしれないと思った。そこで教育資料全部を見せてくれるように頼んだ。
日記と作文が主なものであったが、被害者を死亡させた事案では、毎月の命日に書かせている遺族あての手紙もあった。1通ずつは不十分なものだったが、毎月の分を通して読むと本人が真剣に向き合おうとしていることが浮かび上がってきた。しかし、手紙は教育の方法として書かせているもので、被害者の遺族にお送りさせてはいないとのことであった。惜しい。
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