ニュース: 事件 RSS feed
【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(47)たった1歳の違いで (1/2ページ)
このニュースのトピックス:ウイークエンド「MSN産経ニュース」
加害者が成人の場合と少年の場合の違いを説明する。
大学2年生の19歳と20歳の同級生の男子学生2人がバイクでひったくりをして、通行中の女性から現金20万円を奪った。金を使い果たしたころ共に逮捕された。友達に話したのが警察に漏れ伝わり調べられたのである。
2人はこれまで非行と無関係の普通の大学生であったが、「ひったくりは狩猟より面白い。頭と腕が良ければ完全犯罪だ」とのうわさを聞き、興味に駆られてチャレンジし、「見事に」成功したのでつい自慢してしまったのであった。
成人の親は弁護士をつけた。弁護士は警察から女性の連絡先を聞き、事務所に来てもらった。加害成年は留置場から反省の手紙を寄せていた。本人の両親にも来てもらい、3者で3時間みっちり話し合った結果、示談ができた。「本人が釈放され次第謝罪させる。奪ったお金の半分に迷惑料を加えた15万円を支払う」というものだった。両親の話を聞いて「再犯はない」と安心していただき、本人の刑事罰を希望しないとの「嘆願書」まで書いていただけた。
弁護士がこの示談書と嘆願書を持参して検察官と面談し、本人は逮捕後11日目に「起訴猶予」で釈放された。その足で弁護士の事務所に寄り、被害者に来ていただいて、心からおわびの言葉を述べ、「いい勉強をしたでしょ。もう親を泣かさないで…」と励まされた。バイトを半年して15万円を親に返済した。
関連ニュース
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(49)少年司法 非公開の闇
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(50)被害者の言葉は本当に重い
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(51)被害者への謝罪、ほとんどの例で賛同
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(52)「反省」を表現するために
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(48)被害者忘れがちな少年司法
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(47)たった1歳の違いで
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(46)加害少年に勧めたい「示談」の制度
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(45)司法文化と実定法のギャップ
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(40)「酒鬼薔薇」事件から得た8つの提言
- 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(39)「ねえ」「なあに」の親子関係を