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【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(46)加害少年に勧めたい「示談」の制度 (1/2ページ)

2008.8.3 19:26
このニュースのトピックスウイークエンド「MSN産経ニュース」

 罪を犯した成人は刑罰を受ける。それは悪行の内容程度に応じた報いとしての罰であるが、死刑を別にすると、懲役か禁固または罰金である。やってしまったこと自体は消せないが、誠意を示して弁償したら(これを「示談」ができたという)、罰は確実に軽くなるよう制度設計されている。

 示談金の相場を熟知しているのは弁護士だけだから、成人の刑事事件では弁護士が活躍し、ほとんどの事案で示談が成立している。被害者側にすれば、黙っていても加害者の側から接近してきて、謝罪と弁償の申し出がなされ、納得できれば応じればよいのだから楽である。犯人の人間性の良い面に接し、一安心して「嘆願書」を書く人もいる。

 示談の制度は、加害者の反省を促し、被害者にも相当の満足を与え、刑務所の費用(年300万円近いとのこと)も節約できるという一石三鳥のシステムで、わが国の治安の良さを世界一のレベルに保つのに大いに役立っている。問題は、死亡事件など高額な賠償金の場合は必ず大幅に不足することと、本人にお金がなく頼れる人もいない場合である。社会が税金を投入する決意をすべきだと思う。

 加害者が少年の場合でも、最近ようやく多少活発に示談の取り組みが行われるようになった。10年前は、少年にかかわる各機関の人たちがすべて無関心で、少年や親に勧めなかったようで、少年事件ではほとんど示談がなされていなかった。

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