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【迫る裁判員制度】 間接証拠のみの模擬裁判、全員一致で無罪

2008.7.24 17:38
このニュースのトピックス迫る裁判員制度

 来年5月21日から始まる裁判員制度を前に、犯行を直接示す証拠のない事件で検察側が間接証拠だけで立証を試みる模擬裁判が22〜24日、東京地裁(河本雅也裁判長)で行われた。評議では「立証が不十分」との意見が相次ぎ、“判決”は全員一致で無罪となった。

 今回は泥酔した知人の腹を踏みつけて死亡させた傷害致死事件。被告は否認し、被告が被害者の腹を踏みつけたか−が争われた。

 検察側は、知人の証言や被害者の着衣に残ったサンダル跡などの間接証拠から、犯行時に被害者と一緒にいたのは被告だけで、サンダルは被告のものと推測できる上、被告が知人に暴行を告白したと主張。評議では、多くの裁判員が「サンダル痕が被告のものとはかぎらない」など間接証拠に疑問を呈し、「被告の犯行とは言い切れず、第三者の犯行の可能性も否定できない」と指摘。「間接証拠だけでは、有罪との確信が持てない」と結論付けた。

 裁判員役の50歳代の主婦は「無罪とはいえグレー。それでも『もしかしたら』との思いを消せなかった」と話す。検察側は「従来なら有罪が見込めた。間接証拠を総合的に判断してほしかったが、個別に判断された」と指摘。

 河本裁判長は「専門的にならず、普段の感覚で議論できた。争点を絞れば十分対応できる」と評価した。

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