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事件
【日本よ】石原慎太郎 原発についての冷静な討論を
東日本大災害がもたらした原発事故によって原子力の利用について改めての議論がかまびすしいが、それを論じる時事をもう少し冷静に、もう少し多元的に考え論じる必要がありそうだ。原発の存続についての現下の議論の中から幾つか大切な問題が弾きだされてしまっているような気がする。
日本は世界で唯一の被爆国であり、その痛ましい経験が一種のトラウマを造成し、それがさらにこと原子力に関しては、それを疑い忌避する強いセンチメントをもたらしていることは否めない。ものごとを論じる時、ある種の感情ほど厄介な障害はない。ことは恋愛に似ていてあんな男、あんな女と一緒になったら必ず不幸になるぞと周りがいくら説いても、一旦抱いた恋愛感情はその結果の不幸を体験しない限り払拭出来るものではない。
アナキスティックで政治の運用に関しては無能に近い菅首相の原発に関する言動は、自らの地位の保身のために国民の多くが潜在的に抱いている原子力に関するセンチメントに卑屈に媚(こ)びるものでしかなく、原発に関して国民の将来のために冷静な討論と選択を導きだすものでは決してない。一国の最高指導者としてはあまりにも軽率といおうか、国家の運命を損ないかねまい。
原発の問題を論じるときにまず第一に念頭に置かなくてはならぬことは、我々が将来いかなる社会、いかなる生活を望むかということに違いない。今日我々が享受しているこの過剰ともいえる奢侈贅沢(しゃしぜいたく)をはたして失うことが出来るのかということ。
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