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【個室ビデオ店火災】音信不通、引き取り人いない…犠牲者、それぞれの事情 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:個室ビデオ店放火
大阪市浪速区の個室ビデオ店「試写室キャッツなんば店」の放火事件で、犠牲者や重症者の多くは免許証や携帯電話を持っていなかった。キャッシュカードや電車のICカード、電話番号のメモ…。府警はこうした所持品から身元を割り出したが、ほぼ半数の人は住民票の住所地に住んでいなかったり、家族と音信不通だったり。遺体の引き受け手のない人や、身元を明かそうとしない負傷者もおり、何らかの事情を抱える境遇にあった。火災現場に居合わせた店員は「亡くなったのは常連ばかり。みんないい人だった」と肩を落とした。
「何をしてるのかなと気になっていた。家もなく転々としてたのかと思うとやるせない…」。犠牲者の大阪市内の30代男性を幼いころから見守ってきた近所の女性(63)は突然の悲報に絶句した。
男性は10年ほど前に相次いで両親を病気で亡くし、市営住宅で弟と2人で暮らしていた。数年前に近くの銭湯で掃除の仕事を見つけ、「よく働く」と評判だった。しかし、銭湯は閉店。兄弟は今春、家賃の滞納で市営住宅を退居し、行方はわからなかったという。
◇
2日昼過ぎ、50歳くらいの男性が現場を訪れた。「ここに来れば手がかりがあると思って」。来るはずの競艇場に知人が姿を見せず、「事件に巻き込まれたのでは」と心配になった。
知人の名は「みやちゃん」。日雇い作業員の仲間だが、本名は分からない。みやちゃんは前日、競艇で勝ち、一緒に酒を飲んだ後、「今日は難波のキャッツに行くわ。また明日」と言って別れたという。
身元が判明している犠牲者や負傷者に「みや」とつく人はおらず、今も安否は不明。現場を訪れた男性も浪速署を訪ねてみてはとの周囲の声をさえぎり、そのまま現場から立ち去った。
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