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【マンホール増水事故】1秒間に10トンの水が押し寄せる
東京都豊島区雑司が谷の下水道管内で作業員5人が流された事故で、地上にいた連絡係員が事故直前に天候の状況変化を3回、マンホール内の作業員に伝えていたことが6日、分かった。3回目で退避を指示したが、増水の勢いに退避が追いつかなかったとみられる。警視庁目黒署は同日、事故状況を確認するため、現場検証を行った。
一方、すでに死亡が確認された、大島浩さん(49)に続き、寺井誠さん(44)が救出されたが死亡。さらに6日夕、不明者とみられるもう1人が神田川で遺体で発見された。
下水を流しながらの作業で、降雨に細心の注意が払われていた。作業していた橘技建工業によると、地上の係員がパソコンや携帯電話で気象情報サイトにアクセスして天候を把握。さらに空の変化も見ていた。
事故5分前に出された大雨注意報は知らなかったとみられるが、連絡員が直前に「空模様がおかしくなってきた」「小雨が落ちてきた」と注意喚起。さらに午前11時40分ごろに雨が強くなり、「上がれ」と退避を勧告したという。
直後に鉄砲水が押し寄せたとみられ、作業していた6人のうち1人は脱出したが5人は流された。同社の橘英二社長は「体験したことのない流量だったのかもしれない」と話す。
都などによると、豊島区内は正午から1時間で65ミリの雨量を観測。事故現場の下水道管内の流量は最大で1秒間に約10トンに達し、通常時の20倍の量だったとみられる。水深は通常約15センチで、時間雨量50ミリで約60〜90センチになるとされているが、当時は最大約1・4メートルまで上昇していた。
脱出した作業員は「鉄砲水が急にきた」と説明。元請けの竹中土木は、水深約30センチで工事中止を決めていたが、局地的豪雨で予想を上回る勢いで水位が上昇、かなりの水圧で押し流されたとみられる。

