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【八王子通り魔事件】父と死別、素直な頑張り屋の亡くなった故斉木愛さん (1/2ページ)

2008.7.23 23:57
このニュースのトピックス少年犯罪

 大好きな本があふれる書店でアルバイト中に、包丁で一突きにされて命を奪われた斉木愛さん。来春に卒業を控えた中央大では、卒業論文の準備に熱心に取り組むなど、教授らの信頼が厚かった。「秋葉原のような事件が身近で起き、ショックが大きい」。夏休みに入った直後の突然の悲報に、周囲には動揺が広がった。

 「お世話になりました」。23日午前、警視庁八王子署で、斉木さんのゼミを担当していた杉崎泰一郎教授(48)と面会した母親。夫と死別し、女手ひとつで育てた娘を失った悲しみを抑え、大学側の気遣いに感謝の言葉を述べるなど、涙を見せずに気丈に振る舞っていた。

 斉木さんも母親同様、丁寧な受け答えが、教授らの印象に残る学生だった。大学ではサークルに所属せず、勉学に没頭。ゼミでも同級生15人のまとめ役として、ほかの生徒の発表に積極的に質問したり、論文のアドバイスをしたりするなど面倒見が良かった。

 「西洋の昔話や物語に興味を持ち、空想力が豊かだった」という斉木さん。卒論は、ユニコーンなどの一角獣がアジアからヨーロッパに、どのように伝わったかを考察する「オリジナルなテーマ」(杉崎教授)。杉崎教授に他学部の教授の紹介を頼んだり、夏休み前に「できるだけ論文を読んでおきたい」と念入りに下準備を進めていた矢先に事件に巻き込まれた。

 斉木さんは宇都宮市出身で、進学校の栃木県立宇都宮中央女子高を卒業。幼少のころからピアノや吹奏楽を習い、中学校では合唱部だった。中学2、3年の担任だった男性教諭(49)は「人前に立って引っ張るタイプではないが、合唱会ではクラスの練習をリードしていた。素直な頑張り屋で、男女問わず好かれていた」と振り返る。

 大学進学と同時に八王子市内のアパートで1人暮らし。書店でのアルバイトは始めてから2年がたっていた。閉店まで勤務することも多く、事件当日も閉店間際に本棚の整理をしているところだったという。

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