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【疑惑の濁流】ニセ丸紅部長が告白 「ニセ名刺、ダンヒルのメガネで演じた」 (1/3ページ)
総合商社大手「丸紅」のブランドが悪用され、400億円以上が消えた巨額詐欺疑惑。病院再生事業を手がけると称した新興企業「アスクレピオス」が舞台の中心となったが、複数の外資系金融機関や個人投資家は、いくつもの巧妙な罠によって架空の投資話に乗ってしまったようだ。その1つが、投資説明に同席した「丸紅財務部長」の存在。「ニセ丸紅財務部長」を演じた自営業の男性A氏は産経新聞の取材に応じ、涙ながらに告白を始めた。(坂田満城、川畑仁志)
がっくりとうなだれ「架空とは思っていなかった」
恰幅のよさと、40代前半という年齢にしては貫禄のある風貌。大手総合商社の部長職という役回りにも不自然さは感じられない。
だが問題が明るみに出た今、A氏はがっくりとうなだれ、消え入りそうな声で後悔の念を口にする。
「投資話が架空とは思っていなかった。なんでこんなことになったのか、分からない」
疑惑の概要を整理してみよう。
平成16年に設立されたアスクレピオスは、病院再生事業に絡んだ投資スキーム(枠組み)をつくった。再生する各病院の案件ごとに投資事業組合を組成し、その組合に対し投資銀行などが出資してくれるよう働きかける。
病院の再生が成功し経営が軌道に乗れば、利子を付けて出資元に償還する−というものだ。
アスクレ社の社長だったS氏(46)らは“ハク付け”に丸紅を利用することを思い立つ。
もともとアスクレ社と丸紅は一定の取引があり、アスクレ社の親会社になったLTT社の元社長Y氏(34)は丸紅の出身だった。
アスクレ社側は投資家に偽造文書を示し、丸紅との親密な関係をアピールした。ほかにも投資話を持ちかける説明の場として丸紅本社の会議室を使ったり、Y氏の同僚や後輩だった丸紅嘱託社員2人を契約当事者として出席させたりもした。
こうして700億円以上が集められたが、出資者への償還に充てられた分を除く400億円以上が焦げ付いたままになっている。





